民主党は5日の経済財政・社会調査会に、次期衆院選マニフェスト(政権公約)の素案を提示した。野田佳彦政権の最重要課題である消費税増税は明記せず、「脱原発」や環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)問題も玉虫色の表現にするなど、「改革継続宣言」という表題の割には政権交代の原動力となった平成21年マニフェストに比べ見栄えのしない内容。出席者からは異論や不満が相次ぎ、小沢一郎元代表ら反執行部勢力が大量離党しても一体感を欠く党の現状が改めて浮き彫りになった。
素案で消費税増税は「社会保障・税一体改革の着実な実施」に含まれる形にとどまった。「関連法が成立しているので、改めて書く必要はない」(大塚耕平調査会事務局長)としている。「脱原発依存」も「早期に実現」、TPPは「適切に対応する」とした。
一方で「大阪維新の会」を意識するように、地域主権と統治機構改革も掲げ、21年マニフェストにはなかった道州制の推進も新たに追加した。
素案に対し、直嶋正行副代表は「民主党が何をする政党なのか明確に示さないといけない」と不満を示し、別の出席者からは「マニフェスト違反」批判への恐怖症からか「マニフェストという言葉自体、使わない方がいい」との発言も出た。
具体的に記した「配偶者控除廃止による児童手当の給付額5割増」に対しても、女性議員を中心に「現金給付よりも現物給付に重きを置いた方がいい」との反対が相次いだ。
案の修正は21日の党代表選後の新執行部に委ねられるが、取りまとめは難航が予想される。政調幹部の一人は「みんな言いたいこと言うばかり。いつもの通り、民主党は大変だ」と党の現状を嘆いた。
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