【7月3日 AFP】カンボジア奥地のジャングルの岩棚で見つかった100個以上の「遺骨を入れたかめ」と12基のひつぎは、数世紀の間、アンコール王朝(クメール王朝)の辺境に暮らした謎の部族の遺骨を──そして秘密を──保管してきた。
15〜17世紀のかめ10個と14世紀以降のひつぎ12基はカンボジア南西部コーコン(Koh Kong)州カルダモン山脈(Cardamom Mountains)にあるプノンペル(Phnom Pel)遺跡で発見された。
これらの遺骨が地上約100メートルの高さにある岩棚のかめに収められていた理由、火葬を習慣とする仏教国でこれらの遺骨が保管されていた理由、そしてこの遺骨が誰のものなのかという疑問は、長らく専門家を困惑させている。
この問いの答えを、炭素年代測定を専門とする考古学者、ナンシー・ビーバン(Nancy Beavan)氏は7年間にわたって、点在する10か所の遺跡に残された手がかりを丹念に組み合わせ、探してきた。
検査の結果、一部の遺骨は600年前のものであることが分かった。骨の一部はシャム王国(現在のタイ)のものとみられている。また、寺院遺跡群アンコール・ワット(Angkor Wat)で知られる、9〜15世紀に東南アジアを広範囲に支配したアンコール王朝(Angkor、クメール王朝)のものとされる遺骨もある。
「なぜ、遺骨をかめに入れたのか。カンボジアの他の場所ではこの行為は確認されていない」と、ビーバン氏は語る。
岩棚に並べられた12基のひつぎは、子どもの遺体も収まらないほどの小ささだが、中には男女の骨が収められていた。「これらのひつぎは特異だ。このような事例はカンボジアの歴史上で他に見当たらない。これまで立ち入られたことのない遺物だったのだ」と、ビーバン氏は付け加えた。
一方、カンボジアの陶器の専門家、テプ・ソッカ(Tep Sokha)氏によると、かめは「最高品質の陶器」。その数から「これが広く行われていた神聖な儀式」だったことが示唆されると同氏は指摘する。
謎の解明に向けた歩みは2005年、コーコン州沖で遺跡と同じかめが海から引き揚げられたことで大きく進んだ。かめの発見が引き金となり、象牙や中国の磁器、シャム王国とアンコール王朝のかめを載せた15世紀の沈没船が見つかった。
この発見は、かめがカルダモン山脈に到達した経路を示す初めての科学的な証拠となった。ビーバン氏はこの船が、かめを象牙や貴重な木材と交易していたシャム王国の船舶だったとみている。
ビーバン氏の仮説の1つは、これらの骨が、アンコール王朝の影響力が及ばなかった奥地に暮らしたクメール部族のものだという仮説だ。「この人びとは、アンコール王朝の住人とは全く無縁に、その影の中に生きていた。ひょっとすると、アンコール王朝から逃げのびた奴隷だったのかもしれない」とビーバン氏は述べた。(c)AFP
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