【11月9日 AFP】他人と視線を合わせないという自閉症の特徴は、乳幼児期の段階から確認できるかもしれないとする米研究チームの論文が、6日付の英科学誌ネイチャー(Nature)に発表された。今回の研究では、生後2か月という早期からこの特徴が確認された。
目を合わせることを避ける傾向は、長らく自閉症の特徴の一つと認識されてきたが、これを早期診断の手段とする可能性は追究されてこなかった。
研究チームは視線追跡技術を用いて、乳幼児110人を誕生から2歳になるまで調査した。保育士に扮した俳優が、ゲームをしながら話しかけるビデオを見せて、視聴している乳幼児たちが俳優の目を見ているかどうかを観察した。その結果、13人が後に自閉症スペクトラム障害(ASD)と診断された。
ASDと診断された子どもたちについて、論文の共著者で米エモリー大学(Emory University)医学部のウォーレン・ジョーンズ(Warren Jones)氏はAFPの取材に対し「2歳になるまでに、母親の目を見る度合いが着実に減っていった」と説明した。この兆候は生後6か月以内でも確認され、生後2か月でみられた乳児もいたという。
今回の研究では、視線を避ける傾向が人間の発達の早い段階で表れるということに加え、ASDの子どもは最初から他人と目を合わせないのではなく、徐々に視線を合わせる回数が減っていくことも突き止めた。
「この2つの要素により、将来的にASDの治療は、初期段階から介入する方法へと劇的に変わる可能性がある」と、米マーカス自閉症センター(Marcus Autism Centre)の所長で論文共著者のアミ・クリン(Ami Klin)氏は語る。
自閉症の治療法はないが、これまでの研究から早期の行動療法によって自閉症の子どもたちの学習能力やコミュニケーション能力、社会性などが向上することが分かっている。
世界保健機関(World Health Organisation、WHO)によると、ASDと診断される子どもは160人に1人の割合だという。(c)AFP
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