太陽に異変が起きている。今年は太陽の活動が強くなったり弱くなったりする11年周期の中で、活動がピークになる年(極大期)に当たり、通常なら、太陽の北極と南極の磁場が入れ替わる「極域磁場転換」が起きるはずなのだが、いまだに起きていない。さらに、活動ピーク年には増えるはずの“太陽の元気のバロメーター”とされる「黒点」も今年は異常に少ない。今後、太陽は活動の低調期に入り、併せて地球も寒冷化すると指摘する専門家もいる。
「全く元気がなくパッとしない。明らかに異変が起きている」。米航空宇宙局(NASA)の研究者、ジョナサン・サーテイン氏は先週、今年の太陽の活動を評して米メディアにこう語った。
観測史上、太陽は11年ごとに北極と南極の磁場が入れ替わることが分かっている。その詳しいメカニズムは不明だが、当該年は太陽の活動が最も活発になる年で、主に高緯度地帯に多数の黒点ができる。黒点は磁石のように強い磁場が起きている場所で、磁力によって太陽内部の熱が表面から放出されるのが抑えられているため、周囲より低温で黒く見える。黒点の地点は低温でも、その総面積は太陽のほんのごく一部であり、黒点が多発する時期は太陽全体のエネルギー放出量は増大する。
かつてない弱さ
太陽の活動ピーク年には、常時150〜200の黒点が観測されるのが普通で、大量の電磁波や粒子が放出され、こうした太陽嵐によって地球上の電信施設が損傷を受けることがしばしば起きてきた。しかし、今年はこれまで、観測される黒点は概ね50〜100ぐらいにとどまっており、ここ200年で最も少ないと言われている。
また、NASAは今年8月5日、「黒点は少ないが、3〜4カ月以内に極域磁場転換が起きるだろう」と予測したが、3カ月半が過ぎた今でも、明瞭な兆しは現れていない。2006年9月に打ち上げられた日本の太陽観測衛星「ひので」が集めたデータによると、太陽の北極はすでに昨年から磁場がS極(マイナス磁場)からN極(プラス磁場)に替わっているが、南極は依然としてN極のままの状態が続いている。その一方で低緯度地帯(赤道近辺)にS極が現れ、観測史上例がない「太陽の磁極の4極化」という異常現象さえ起きている。
米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、ハーバード・スミソニアン天体物理学センターで太陽磁場周期について研究するアンドレス・ハラミージョ氏は「生存している科学者で、これほど弱い太陽周期(活動)を目にしたことがある人はいない」と指摘する。
17世紀に類似現象
かつて、今年と似た現象は17世紀にも起きている。その時は約70年間にわたって黒点がほとんど出現せず、地球は寒冷化した。記録によれば、当時、ロンドンのテムズ川では冬にスケートが楽しめたといい、日本でも京都のサクラの開花が極端に遅れていたことが文献によって分かっている。
では、今後、地球は寒冷化に向かうのだろうか。太陽活動の低調化による波及効果は温室効果ガス排出量増加による温暖化現象を打ち消すには至らないとう見方がある一方で、「地球は間違いなく寒冷化に転じる」(大気海洋地球物理学者の中村元隆氏)と断言する専門家も決して少なくない。
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