■特例で開幕前倒し
「これが私の最後の試合だなんて言うのはやめましょうよ。私にとってこれが大学での最初の試合なんだから。いまが人生で最高よ」
試合後、チームメートに囲まれたヒルさんは、笑顔で夢がかなった喜びを語った。
ヒルさんは大学入学直後の昨年11月20日に、脳腫瘍の一種である「びまん性中心性橋部神経膠腫(DIPG)」と診断された。腫瘍は手術が困難な場所にあり、余命2年と宣告された。普通は5〜10歳の子供が発病する小児がんで、極めて悪性が高い難病だ。
それでも彼女は医師に入部したばかりのバスケットボールを続ける方法はないかと尋ね、大変な痛みを伴う治療を受けながら、練習に励んだ。しかし、病状はどんどん悪化。今年9月、「12月まで生きられない」と告げられた。
吐き気や頭痛が激しくなり、足元もふらつき始めたが、彼女は試合出場の夢を諦めなかった。今季の開幕戦は11月15日の予定だったが、「娘を何とか出場させてほしい」との両親の願いを受け入れ、NCAA(全米大学体育協会)は特例措置で2日に前倒しで開催することを決定。試合会場も母校の体育館から、約1万人収容のアリーナに変更された。
■背番号22、シュート決める
試合当日は大学や地元の人たちのほか、全米女子プロバスケットボールリーグ(WNBA)の選手らも応援に駆け付け超満員に。「ネバー・ギブ・アップ」と書かれたTシャツを着た多くの人たちが大声援を送るなか、背番号22番をつけたヒルさんは試合開始17秒に左手でシュートを決めた。さらに後半残り26秒から再び出場すると、今度はまひが強くなっている右手でのシュートで得点を挙げ、チームも66−55で勝利した。
試合はFOXテレビが異例の生中継で全米に放映。スポーツ専門局ESPNもニュースで取り上げ、「(背番号の)22という数字と彼女のパワーは誰も忘れないだろう」と伝え、全米が感動と涙に包まれた。
■尊厳死女性と対比も
ヒルさんは「素晴らしい試合だった。今日起きたことの全てが驚きだった。本当に素晴らしい日だ」と興奮気味に話し、「多くの人たちがDIPGについて知ってくれればうれしい」と訴えた。
ヒルさんは先月26日に治療法などを研究する財団の設立を目指すサイトを立ち上げた。試合の中継やニュースを通じ、多くの賛同者が集まり、2日だけで約4万ドル(約450万円)が集まったという。
試合の日は、尊厳死が認められているオレゴン州に転居したブリタニー・メイナードさん(29)がネットでの予告通り医師に処方された薬を服用して死亡した翌日。地元オハイオ州のテレビ局は、2人の対照的な「生と死」を合わせて伝えた。
http://www.sankeibiz.jp/express/news/141105/exe1411050000001-n1.htm

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